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知らないと怖い「不法就労助長罪」とは?在留カード確認時のチェックポイントと企業の責任

チェック

「まさか、あの真面目な彼が不法滞在だったなんて…」
ある日突然、警察や入管の職員がオフィスにやってきて、社長や人事担当者が書類送検される——。これはドラマの話ではなく、実際に起きている事件です。

外国人雇用において最も恐ろしいリスク、それが「不法就労助長罪」です。この法律の怖いところは、「知らなかった(故意ではなかった)」という言い訳が通用せず、確認義務を怠っていれば処罰の対象になる点にあります。

今回は、企業を守るために絶対に知っておくべき法律の基礎知識と、偽造在留カードを見抜くための具体的なチェックポイントを解説します。

1. 懲役3年以下? 企業に科される重いペナルティ

バツ

不法就労助長罪とは、不法就労(オーバーステイや、認められていない仕事に就くこと)をさせた事業主に科される罪です。以下のケースで成立します。

  • 不法滞在者(在留期間切れなど)を働かせた。
  • 就労が認められていない人(観光ビザなど)を働かせた。
  • 認められた範囲を超えて働かせた(留学生の週28時間オーバーなど)。

罰則は「3年以下の懲役」もしくは「300万円以下の罰金」(または併科)です。さらに処罰後5年間は新たな外国人の受け入れができなくなる行政処分も待っています。

2. 「知らなかった」は通用するのか?

ここが最大のポイントです。入管法では、事業主が不法就労であることを知らなかったとしても、確認義務を怠った「過失」がある場合は処罰を免れないと規定されています。

「在留カードを確認しなかった」「コピーだけで済ませて原本を見なかった」といった落ち度があれば、法的責任を問われる可能性が極めて高いのです。

3. 採用時に必ず見るべき「在留カード」の3点

3つ

リスク回避のためには、採用時に必ず「原本」を確認し、以下のポイントをチェックしてください。

チェック項目確認内容
在留期間(満了日)表面の期限が切れていないか。※裏面に「申請中」スタンプがあれば特例期間あり。
就労制限の有無表面を確認。「就労制限なし」なら自由。「就労制限あり」なら許可職種のみ可。
資格外活動許可留学生等の場合、裏面の下部に「許可(原則週28時間以内)」の記載があるか。

4. 精巧な偽造カードを見抜く「公式アプリ」

アプリ

近年は肉眼では見分けがつかない「スーパーコピー」が出回っています。ホログラムの確認だけでは不十分です。入管庁が提供する公式ツールを必ず導入しましょう。

必須ツール:「在留カード等読取アプリケーション」
出入国在留管理庁が無料で配布しているスマホアプリです。偽造カードの多くは券面は精巧でも、ICチップの中身までは偽造できていません。

  • 使い方: アプリを起動し、在留カードにスマホをかざしてICチップを読み取るだけ。
  • 判定: 表示された顔写真・情報と、カード券面の内容が一致するかをその場で確認。

まとめ:コンプライアンスは「会社を守る盾」

「うっかり確認し忘れた」という一度のミスが、会社の社会的信用を失墜させます。
①原本を確認する ②目視で期限と制限を見る ③アプリでICチップを確認する
この3ステップを社内の採用フローとして義務付け、マニュアル化してください。正しい知識とツールで、健全な外国人雇用を進めましょう。

この記事の著者
海外人材採用・定着支援HRアドバイザーKN

海外人材採用・定着支援HRアドバイザー

KN

私は海外人材領域において、採用成功だけでなく入社後の「定着・戦力化」までをゴールに支援するHRアドバイザーです。特定技能・技人国などの制度理解に加え、現場の受け入れ体制やコミュニケーション環境といった実務課題も踏まえ、企業ごとに最適な提案を行ってきました。これからも採用計画の設計から入社前後フォローまで一貫して伴走し、ミスマッチを防ぎ継続採用と組織力強化に貢献していきます。