【エンジニア採用】「日本語はN1必須」で失敗していませんか?技術力重視なら「N3」が狙い目な3つの理由
「技術力は申し分ないけど、日本語がN3レベル…。現場で本当にやっていけるの?」
「やっぱりN1(ネイティブ級)じゃないと、コミュニケーションが怖い」
外国人エンジニアの採用で、現場マネージャーや人事が最も頭を抱えるのが「日本語レベルの壁」です。
しかし、結論から申し上げますと、エンジニア採用において「N1必須」にこだわるのは、採用の難易度とコストを跳ね上げるだけで、大きな機会損失です。
なぜなら、プログラミング言語という「世界共通言語」を扱う彼らにとって、流暢な日本語会話力は必ずしも最優先事項ではないからです。
今回は、JLPT(日本語能力試験)の各レベルが実際の業務でどこまで通用するのか、そして「今、あえてN3レベルを採用すべき理由」を解説します。
1. そもそも「JLPT(日本語能力試験)」とは?現場でのリアルな評価

採用基準としてよく使われる「N1〜N5」というランクですが、IT開発の現場ではどのように捉えるべきか、整理してみましょう。
| レベル | 一般的な基準 | 開発現場でのリアル |
|---|---|---|
| N1 (上級) | 幅広い場面で使われる日本語を理解できる。 | 日本人と遜色なく議論が可能。 ただし、ITエンジニアでこのレベルの人材は極めて少なく、年収相場も非常に高いです。 |
| N2 (中級) | 日常的な場面に加え、より幅広い場面での日本語を理解できる。 | 多くの日本企業が採用基準とするライン。 仕様書を読み、会議の内容を概ね理解できますが、「空気を読む」ようなニュアンス理解には個人差があります。 |
| N3 (日常会話) | 日常的な場面で使われる日本語をある程度理解できる。 | ここが「狙い目」です。 自分の意思を伝えたり、指示を聞き取ったりすることは可能。技術用語は英語で通じるため、業務遂行には問題ないケースが大半です。 |
| N4〜N5 (初級) | 基本的な語彙や漢字を少し理解できる程度。 | 業務でのコミュニケーションは困難。通訳やブリッジSEが必須となります。 |
2. エンジニアなら「N3」でも十分戦力になる3つの理由

営業職や接客業であれば、間違いなくN1〜N2レベルが必要です。
しかし、ITエンジニアに関しては、以下の理由から「N3レベル」があれば十分採用圏内と言えます。
① コードとIT用語は「世界共通」
エンジニアの主戦場であるソースコード(Java, Python, PHPなど)は、全世界共通です。
また、「データベース」「API」「コミット」「バグ」といったIT専門用語も、基本的には英語(カタカナ)がそのまま通じます。
文法が多少間違っていても、「コード」と「単語」さえ通じれば、技術的な意思疎通の8割は成立するのが開発現場の強みです。
② コミュニケーションの多くは「チャット」
現代の開発現場では、SlackやTeams、Jiraなどを使ったテキストコミュニケーションが主流です。
対面会話でのリスニングは苦手でも、「読み・書き」であれば、翻訳ツール(DeepLやChatGPTなど)を駆使してN1レベルのやり取りが可能なエンジニアが大半です。
エンジニアに求められるのは、口頭での流暢さよりも、「テキストで正確に仕様やバグの内容を伝えられる論理的思考力」です。
③ 「N3」人材はコストパフォーマンスが高い
N1を持つエンジニアは引く手あまたで、給与条件も高騰しています。
一方、N3レベルの人材は「技術には自信があるが、日本語の壁で書類選考に落ちる」という経験をしているため、「チャンスをくれた会社で長く頑張りたい」という定着意欲が非常に高い傾向にあります。
入社後に日本語研修を行えば、1年でN2レベルまで成長することも珍しくありません。
3. 「N2合格=ペラペラ」ではない!試験の落とし穴

ここで注意が必要なのは、「JLPTの等級=会話力」とは限らないという点です。
JLPTはマークシート方式の試験であり、「話す(スピーキング)」テストがありません。
- 「N1を持っているが、会話は全然できない人」
- 「N3しか持っていないが、現場でのコミュニケーションが上手な人」
この逆転現象はよく起きます。
書類上の「N2」という資格だけを過信せず、必ず面接で実際のコミュニケーション能力(特にリスニングと反応速度)を確認することが重要です。
4. 現場の負担を減らす「受け入れの工夫」

N3レベルのエンジニアを採用する場合、現場側で少しの工夫をするだけで、業務効率は劇的に向上します。
「やさしい日本語」を使う
- ×「可及的速やかに修正願います」
- ○「できるだけ早く直してください」
難しい熟語や敬語を避け、シンプルに伝えるだけで伝わりやすさは倍増します。
指示は「文字」で残す
口頭だけで指示せず、必ずチャットやチケットに文字で残します。彼らが翻訳ツールを使って正確に理解できる時間を確保しましょう。
ビジュアル(図解)を活用する
仕様書には図やフローチャートを多用します。視覚情報は言語の壁を超えます。
まとめ:技術への投資として「N3採用」を検討しよう
「日本語完璧な人」を探し続けて、いつまでもエンジニアが採用できない…。
これは、DXを推進したい企業にとって本末転倒です。
「技術力(必須)」 > 「日本語力(推奨)」
この優先順位に切り替え、「技術はあるけど日本語はN3」という層にターゲットを広げてみてください。
優秀なエンジニアに出会える確率は一気に上がりますし、コミュニケーションの課題は現代のツールと少しの歩み寄りで十分解決可能です。
私たちグローバルIT採用ナビでは、日本語レベルだけでなく、技術スキルチェック済みの優秀なエンジニアをご紹介しています。
「N3レベルのエンジニアと一度話してみたい」というご相談も大歓迎です。





